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2010年07月31日

20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)

出題編からの続きです。
出題編はコチラを参照ください「20年間考えていた難問(出題編)

「分数の割り算をする時に、何故ひっくり返して掛けるのか、小学生でも理解できるように説明する方法って何か無いかな?」

私がつい最近到達した、この課題の「真実」・・・
この難問が、難問たる最大の所以は『割り算』という言葉だったんです!!

皆さん、小学生に「割り算って何?」と尋ねられたとき、どう答えますか?
説明に色々な方法はあるでしょうが・・・
「分けるために使うのが割り算」
「引き算を繰り返して、何回引けるのか」
などと言う説明をする方が多いのでは無いでしょうか?
この説明が間違っているわけではありません、割り算を初めて習う小学生に説明する方法としては、非常に理解しやすい正しい説明だと思います。
しかし、この考え方では分数の割り算を判りやすく説明する事は出来ないんです。
分数で割る、と言う事が、一体どういうことなのか?これをまず説明できない事には、先に進む事は出来ません。

うまく説明するためには、この考え方をまず説明しなくてはなりません
割り算の別解釈
「割り算とは、一単位辺りの量を求める計算である」
小学生には難しいですね・・・(;^^A

出来るだけ判りやすく行きましょう!

例題)
10m2の花だんに、毎日30リットルの水をまんべんなくまいたら、花がとてもきれいに咲きました。
新しく1m2の花だんを作りました。
こちらも花をきれいに咲かせたいので、同じように水をまこうと思います。
1m2の花だんには、何リットル水をまけば良いでしょうか?


まずは普通に計算して見ます
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)

答え:3リットル


「1単位辺りの量」と言う考え方の元で、この例題を解きます。
10m2 が 1m2になった時、30リットルは何リットルになりますか?
と考えてみましょう。

このように図を書いてみます。
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)

そしてまず、こう考えます
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)
□には何が入りますか?
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)
10m2を1m2にするためには、1/10を掛けます。
なので、10m2が1m2になった時に、30リットルが何リットルになるのかを計算するためには
30リットルにも1/10を掛ければ良いのです。
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)

答え:3リットル


問題を少し変えてみます
例題)
4/7m2の花だんに、毎日2/3リットルの水をまんべんなくまいたら、花がとてもきれいに咲きました。
新しく1m2の花だんを作りました。
こちらも花をきれいに咲かせたいので、同じように水をまこうと思います。
1m2の花だんには、何リットル水をまけば良いでしょうか?


まずは普通に計算して見ます
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)
分数の割り算になってしまいました


先ほどと同じように、「1単位辺りの量」と言う考え方の元で、この例題を解きます。
4/7㎡ が 1㎡になった時、2/3リットルは何リットルになりますか?
と考えてみましょう。

このように図を書いてみます。
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)

20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)
□には何が入りますか?

20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)
分数をひっくり返して掛けると、必ず1になります。
(この説明をするには、必ず「逆数」を先に教えておかなければなりません。)
→実はココには誤魔化しが入っています!
何故逆数を掛けると「1」になるのか、明確な理由に触れていません。
ただ、約分を実際にさせてみるなどすれば、感覚的に「必ず1」になる事は、理解してもらえると思います。

4/7m2を1m2にするためには、4/7の逆数7/4を掛けます。
なので、4/7m2が1m2になった時に、2/3リットルが何リットルになるのかを計算するためには
2/3リットルにも、4/7の逆数7/4を掛ければ良いのです。
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)

答え:7/6リットル

今の事をまとめると、即ちこういう事になります
20年間考えていた難問~分数の割り算~(解答編)
『分数の割り算をする時は、割る方の分数をひっくり返して掛ける。』

当然のことながら、得られる結論は一緒です。
しかし、同じように機械的にひっくり返して掛けるという計算をしているにしても、「何故か?」を判った上で計算する方が何倍も「しっくりくる」ような気がします。


一応、小学生で習う範囲で、分数の割り算の概念を説明出来ました。
ただ・・・「一単位辺りの量」、と言う考え方はかなり難しいです(代表的なものは速度です)。

あくまでも私が調べた範囲では、分数の割り算より後にならないと小学校で教えないようです。
なので、もしも私と同じ考え方に至った先生が居たとしても
「学習指導要領」的に、『教える事が出来ない』のです!!

そして、仮に後先が逆になって教える事が可能になったとしても・・・
理解させるまでのプロセスは複雑で、かなりの時間が要する事になると思います。
で、結果的に理解させる事が出来たとしても、する事は「ひっくり返して掛ける」、ただそれだけです。
「理由はいらないから、ひっくり返して掛ける、と覚えておけば良い」と言うやり方のほうが、遥かに効率的です。
その上、このプロセスを理解できる子だけの学力のある子であれば、ただ「ひっくり返して掛ければ良い」と言われても
それを受け入れる事が出来る場合が多いでしょうね。

ただ小学校の授業で、理由も教えずに「機械的な計算方法」のみを身に付けさせるって・・・
これは無いですよね?
前回の記事で書いた補習塾で出会った子供たちの中には、「勉強は出来ないけれど頭は良い」と言う子は少なくない数いました。
「納得できないとそこから一歩も先に進めない」、そんな子も沢山いました。
きっと今の(今までの)日本の学習指導要領って、そういう子は「出来ない子」として切り捨ててきたんだろうな・・・

今更ながら思いますが、もしもこの難問に20年前の時点で答えが出ていたならば
私は学校の先生になっていたんじゃないかと思います。
う~んと田舎の生徒が10人もいないような「分校」の学校の先生になりたいなぁ・・・結構本気でそう思っていた時期がありました(笑)

Kawatombo Ken


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Posted by Kawatombo Ken at 14:51│Comments(6)コラム
この記事へのコメント
Ken さん ごめん。
酔っぱらってるから今日は無理・・・
最後まで読む気力無し・・・・・

また後日。
Posted by みかん at 2010年07月31日 22:07
こんばんは
20年来の難題が解決してよかったですね。
実は、亡くなった親父が中学の数学の先生をしていました…
ということもあり、この問題、ちょっと考えていたんですよ。
私も、「割り算の定義」にヒントあり?というところまでは、たどりついてました。
なるほど理論的になぜひっくり返して掛けるかというのには説明がつきました。
ただ、やはり小学生にはキツイかも…
Posted by jbopperjbopper at 2010年08月01日 22:41
素朴な疑問ですが、
花が綺麗に咲くのに30リットル必要という仮定が曖昧である、
25リットルでも35リットルでも花は綺麗に咲きそうだ、
ましてや29リットルや31リットルなら確実に綺麗に咲くだろう、
このような曖昧な仮定をきっちり計算して答えを出す事に何の意味があるのかと、
先日の少年なら、りんごとみかんを足す事に疑問を持ったが、
のっけから同様の疑問が発生し、先に進むことができないような気がしました、
まるで上げ足を取っているようですが、今回の話の根源はそういう事だったと思います。(笑)

実はオイラは算数大好きでした、
だって何も覚えなくても考えれば答えが出るんだもん、勉強しなくていいんだもん、
反対に社会や漢字書き取りなど記憶が必要なものは全くでした、
数学の公式も嫌いでした、微分も常に微分の定義から解いてましたから途中から時間が足りなくなりました。

先生は絶対なりなく無かったです、
だってオイラに習ったら絶対ロクなもんにはならんと思いましたから。
Posted by CREEK WALKERS at 2010年08月02日 20:18
みかんさん、こんにちは!

ややこしい話ですし、気が向いたら頭がクリアーな時にゆっくり読んでみてくださいね!
大した事を言っている訳では無いんですよ(;^^A
Posted by Kawatombo KenKawatombo Ken at 2010年08月04日 13:51
jbopperさん、こんにちは!

お察しの通り、割り算の定義を考え直してみたら「答えの一つ」であろう結論に到達しましたよ♪

>小学生にはキツイかも…
そうなんですよね・・・
一応小学生で学ぶ範囲で説明できましたが、これを理解させるのは相当難しいと思います。
もっと良い方法を、誰か考え出してくれないですかねぇ~(笑)

ただ、今までは私自身も「数学的な証明」以外にこれを理解出来ていなかったので、この進歩は大きいように思っていますよ。
Posted by Kawatombo KenKawatombo Ken at 2010年08月04日 13:57
CREEK WALKERSさん、こんにちは!

確かにそうですね・・・(笑)
例題が良くなかったですかね(;^^A

しかし「単位当たりの量」って難しいんですよ。
一番身近で分数に違和感が無いものは「速度(時間当たりの距離)」または「濃度(体積辺りの重さ)」なんですが、速度・濃度と言うだけで拒否反応を示す子が多いんですよね・・・

なので苦肉の策として、花壇に巻く水の量という拒否反応が出にくいものを例題にしたんです。
30リットルというキッチリした値になるのは、「自動散水装置(スプリンクラー)の設定」と言う事にしておいてくれないでしょうか?(笑)
29リットルでも大丈夫なんでしょうが、30リットルで上手く行ったから、この設定で行こう!ってことでどうでしょうかね♪

壁に塗るペンキの量の方が良かったかもしれませんね?
Posted by Kawatombo KenKawatombo Ken at 2010年08月04日 14:06
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