2008年02月26日
幻想・川蜻蛉 番外編「春茜の舞う小川にて 其の二」
短編釣り小説「幻想・川蜻蛉」、今回はTOMOの作品
老人と子供の話が妙に好きなTOMO
毎回死んだ事にされている私は少々複雑・・・
幻想・川蜻蛉 番外編
『春茜の舞う小川にて 其のニ』 作 Kawatombo TOMO
2007年夏 兄貴が先週赴いた川に兄弟で釣りに来た。
先行者が居るのか?頭を叩かれたのか?兄貴の話程魚影は濃くない。
それでも、関東から1時間程度の川で 解禁から数ヶ月経つ割に魚の反応は良い。
途中、川沿いの道に迂回出来ず、深場を歩いて上流に向った時、先行していた
兄貴が転んだ。 水深は腰位迄あったが、とっさに掴んだアシが以外に丈夫で
大事に至らなかったが、愛用のターボーライター&携帯灰皿が流れに飲み込まれて
行った。
互いに小さいなヤマメを数匹釣り上げ、笑顔で帰宅の路に着いた。。

老人と子供の話が妙に好きなTOMO
毎回死んだ事にされている私は少々複雑・・・
幻想・川蜻蛉 番外編
『春茜の舞う小川にて 其のニ』 作 Kawatombo TOMO
2007年夏 兄貴が先週赴いた川に兄弟で釣りに来た。
先行者が居るのか?頭を叩かれたのか?兄貴の話程魚影は濃くない。
それでも、関東から1時間程度の川で 解禁から数ヶ月経つ割に魚の反応は良い。
途中、川沿いの道に迂回出来ず、深場を歩いて上流に向った時、先行していた
兄貴が転んだ。 水深は腰位迄あったが、とっさに掴んだアシが以外に丈夫で
大事に至らなかったが、愛用のターボーライター&携帯灰皿が流れに飲み込まれて
行った。
互いに小さいなヤマメを数匹釣り上げ、笑顔で帰宅の路に着いた。。
あれから50年。
そんな事を、老人ホームにある池の畔 見事な錦鯉と金魚に朝食のパンをあげ
ながら思い出していた。
今は、2058年。
さいたま市・・今は北関東市 さいたま区にある老人ホーム 憩いの家。
ここが我が家だ。
両親は既に亡くなり、姉貴も昨年他界した。
兄貴?兄貴はどうしているだろう・・
生きていれば齢80にはなるだろう。
40年程前、兄弟のホームリバーから忽然と姿を消し、その後の消息は不明だ。
神隠しだ!UFOにさらわれた!【タイムスリップして未来に行った】・・とか憶測
が飛んだが
どれも・これも馬鹿馬鹿しい話だ。
踵を返し、自分の部屋に戻ろうとした時、同じ憩いの家の住人達は庭で紙風船でバ
レー
ボールをして遊んでいる。
「TOMOさんも一緒にどうかね?」
隣に住む伊藤爺さんが声を掛けて来た。。
「止めなさいよ、TOMOさんなんか誘うのは!どうせ来やしないから」
と仲間達が嫌な顔をする。
ヒソ・ヒソ話なら、人に聞こえない様にして欲しいものだ・・
どのみち、俺はそんな遊びに興味は無い。
フン!と鼻を鳴らし 玄関に向うと、息子夫婦と孫を見送りに、田中さん夫婦がそこ
に居た。
「じゃあね、じじ・ばば」
「おう、又遊びに来いよ」・・ と名残惜しそうに、寂しい笑顔で見送っている
が・・
フン!先週も先々週も来てるじゃねーか、ガキは煩くてたまらん!
その横を通りぬけ、自分の部屋に入る。
ホームに来る人には色々な事情がある。
身寄りが無い人、家庭に事情がある人、子供に迷惑を掛けたく無い為自ら来る
人・・・
事情は異なるが、皆一様に明るく、最後の時が来るのを待っている。
恐れは無いのだろうか・・
俺?俺か、俺は自ら来た。
数年前妻が病気で他界した、子供は二人居るが其々独立し子供もいる。
一時、一緒に暮らさないか?と言われたが、断った。
ガキは嫌いだ。
面会に来たがっているが、来ても合わない。一人の方が気楽で良いからだ。
部屋に入ると、机の中にある木製の箱を開ける。
そこには、多少サビは出ているが 今でも十分使える旧式のターボライターと携帯灰
皿
が入っている。
兄貴が消えた後、俺は「その川」に行った。
そして、兄貴が消えたとされる場所、そこは 兄貴が転んで水没した場所。
をの横にある大岩に上り、見下ろすと 葦に絡みつき、流れに耐えているそれを見つ
けた。

満月のある夜、中々寝付けず幾度目かの寝返りをすると、ベットの横に立つ気配に目
が
覚めた。
「だれだ?」と声を掛けるも、応答は無い。
半身を起すと、そこには10歳位の男の子が立っていた。
「どこから来た?だれの孫だ、勝手に入って来るんじゃない、さっさと出て行け!」
怒鳴り散らし、再び寝に入るも・・ 出て行く気配が無く、子供はそこに居た。
「遊びに行こうよ、釣り・・ 上手いんだろ?」
起き上がり、不思議にその子の顔を見る。
「遊び?夜中だぞ。。 釣り?釣りと言ったか?」
コクンとうなずく
「誰から聞いた?釣か・・そうだな、釣りは好きだ」
「じゃあ、行こうよ!」と俺の手を引く。
「お前の両親は?爺さんか婆さんは誰だ?怒られるぞ」
「大丈夫」
そう言うと、俺のベットの下からホコリ塗れの釣り道具を引っ張りだし、
「さあ!行こうよ」と大いなる笑顔だ。
ホームでの生活が単調で、ウンザリしていた事もあり・・
又、孫程の子供に優しく誘われて、嫌な気分でもなく・・
若い頃の冒険心が少し蘇り、箪笥の奥底に眠る愛用のベスト、帽子を
かぶり、ホームを抜け出した。。
ホームに来た時以来、駐車場で風雨にさらされている愛車に道具を積み込み
「どうせ動くまい」と半ば諦めていたが、キーを挿すと軽快にエンジンが掛かる。
助手席にチョコンと座る子供をチラリと見た後、すべる妖に車は走り出した。
平日の夜中とは言え、車は殆ど走っておらず A川の上流部に1時間程度で
到着した。
月明かりが昼間の様に川を照らしていた。
誰に教わったのか、その子は見事なキャスティングでラインを操り、月明かりに
ライズするヤマメを釣り上げる。俺も負けじと、岩魚を釣り上げ あっと言う間に
時は過ぎた。
皆が起き出す頃には、ホームに戻り門前で子供と別れた。
その日から、毎夜・毎夜 決まった時間にその子は現れ、釣りに出掛けた。
「TOMOさんは、最近昼間は寝てばかりだな」
「そーなのよ・・でも、起きている時、笑顔になったし、少し優しくなった見たい
ね」
そんな噂が耳に入るが、気に留めない。
夜中に現れ、日の出と共に帰る少年・・
そんな事を毎日許す親がいるだろうか?事情があるにせよ、見知らぬ俺と毎晩
遊ぶ少年・・ オカシイ・・ 幽霊か?妖怪か?摩訶不思議な子供だ。
でも、そんな事はどうでも良い。
毎日が楽しくて仕方がない、昼まで眠り 起きてフライを巻き、夕方になると寝る。
夜中起き、釣りに行く。
ふっ と思うと、その少年。面影が誰かに似ている。凄く懐かしい誰かに。
そんな思いも、頭の中にある靄が晴れることも無く、歳は取りたくないものだな・・
と思いつつも、老眼鏡の先にある小さいフライと格闘していれば忘れてしまう。
そんな日が1月程経った頃。。。。
何時も如く、川で釣りをしていると・・
必要以外のことを喋らない少年、聞いた事も首を傾げるだけで回答しない無口な
少年が、自ら口を開いた。
「TOMOじいちゃん、コッチに来ない?」
「うん?コッチ?今横にいるだろうが・・」
その時、ハッ!と気がついた。 その少年の面影に・・ 兄・・兄貴だ。
「お、お前は兄。。」
首を横に振るものの、笑顔だ・・
「そりゃそうだ、兄貴なら80歳を越えている・・ でも・・ 兄貴の子供か孫か?」
コクンと頷き
「・・・・・孫」
「孫か・・兄は?生きているのか?何処にいる?どうして今まで出てこない?何をし
ている?」
タタミ掛ける様な質問の嵐に、困った顔をする少年・・
目を閉じ、靄の掛かった頭を整理する・・ 忽然と消えた兄貴・・ 痕跡も残さ
ず・・
「コッチに来ないか・・ そうか、コッチとはどこか分からんが、この世とは別の世
界か?」
コクンと頷く
「そこに、兄貴がいるのか?」
コクンと頷く
「元気・・なのか?」
コクンと頷く
頭が混乱し、動悸が激しくなった為、一端ホームに帰る事とした。
俺の部屋で・・
「お前さんが来た世界、兄貴が居る世界とはどこだ?」
首を傾げる
コッチに来ないか?との問いに心が大きく揺れ動く・・
行こう!この世界よりもキッと良いに決まっている!なにより兄貴がそこには居る。
又、釣りに行ける。まあ、俺より釣りは下手だがな・・
・・・・・・・・・・・ 父さん 一緒に暮らそう
・・・・・・・・・・・ じぃじ、一緒に釣りに行こうよ
・・・・・・・・・・・ 義父さん、一人じゃ不便ですし一緒にくらしましょう
息子夫婦と孫の顔が脳裏を過ぎる
「兄貴は・・ 兄貴は幸せか?」
「うん、幸せだよ。釣りも沢山行けるし、体も元気だよ」
「こんな世知柄い世よりも、自然も多い、人は・・だが、空気も美味い」
「又、兄弟で釣りに行こう、TOMO。長生きも出来るぞ」
「!!!・・・・・・」
少年の目を見つめる。
「兄・・ そうか・・・・ すまない、折角の誘いが俺は行けない」
「兄貴が居る世界が、どこか分からん。でも俺はこの世でやらねばならん
事を思い出したよ」
少年はコクンと頷くと、どこからか、大人サイズの「カゥボーイハット」と「眼鏡」
を取り出し、光輝く霧に包まれた。
見る見るその体が大きくなり、姿を消した頃の姿・・ 40歳前後の姿になった

「あ!そうだ! ライターと灰皿!あの後拾ったんだ!」
慌てて木箱から取り出そうとする。。
「お前にやるよ、でもタバコの吸い過ぎには注意しろよ。。じゃあな・・」
「あ・ああ兄貴! 忘れ、忘れていた・・」
と言い掛けるが、その姿は光に消えた・・
辺りは青白い月明かりに照らされた 俺の部屋。。。
「忘れていたことを思い出したよ、兄貴。 ありがとう」
と一人呟いた。
今も、俺はホームにいる。
しかし、今までとは違う。 孫を助手席に乗せ、日本全国の河川に赴き
「種の保存」「C&Rの重要性」を若い連中に説いて廻る日々。
とある、3月半ばの頃
「TOMOさん、お出掛けかい?」
「ああ、近くの小川迄ね、釣りに行って来ますよ」
「こんな時期にお魚釣れるのかい?」
「はは、この時期は初鮒と言ってね、卵を孕んだ大きな銀鮒が沢山釣れるんですよ」
菜の花がポツリ・ポツリと咲く小川に座り、愛用の竹竿を出すと、直ぐに銀鮒が釣れ
た。
ふっと横を見ると、小学生位の子供が 竹棒にスルメを付けて ザリガニを釣ってい
た。
水面に浮く、浮子に 気の早い ナツアカネが止まると、不安定な足場が揺れ、スー
と飛んで消えた。
こんな小川があるかい? 何時か三途の川で会ったら、話そうな、兄貴。
そんな思いから我に返り、ザリガニ釣りをしている子供に声を掛けた。
桜の咲くには少し早い 午後の日の事。
Kawatomb TOMO
そんな事を、老人ホームにある池の畔 見事な錦鯉と金魚に朝食のパンをあげ
ながら思い出していた。
今は、2058年。
さいたま市・・今は北関東市 さいたま区にある老人ホーム 憩いの家。
ここが我が家だ。
両親は既に亡くなり、姉貴も昨年他界した。
兄貴?兄貴はどうしているだろう・・
生きていれば齢80にはなるだろう。
40年程前、兄弟のホームリバーから忽然と姿を消し、その後の消息は不明だ。
神隠しだ!UFOにさらわれた!【タイムスリップして未来に行った】・・とか憶測
が飛んだが
どれも・これも馬鹿馬鹿しい話だ。
踵を返し、自分の部屋に戻ろうとした時、同じ憩いの家の住人達は庭で紙風船でバ
レー
ボールをして遊んでいる。
「TOMOさんも一緒にどうかね?」
隣に住む伊藤爺さんが声を掛けて来た。。
「止めなさいよ、TOMOさんなんか誘うのは!どうせ来やしないから」
と仲間達が嫌な顔をする。
ヒソ・ヒソ話なら、人に聞こえない様にして欲しいものだ・・
どのみち、俺はそんな遊びに興味は無い。
フン!と鼻を鳴らし 玄関に向うと、息子夫婦と孫を見送りに、田中さん夫婦がそこ
に居た。
「じゃあね、じじ・ばば」
「おう、又遊びに来いよ」・・ と名残惜しそうに、寂しい笑顔で見送っている
が・・
フン!先週も先々週も来てるじゃねーか、ガキは煩くてたまらん!
その横を通りぬけ、自分の部屋に入る。
ホームに来る人には色々な事情がある。
身寄りが無い人、家庭に事情がある人、子供に迷惑を掛けたく無い為自ら来る
人・・・
事情は異なるが、皆一様に明るく、最後の時が来るのを待っている。
恐れは無いのだろうか・・
俺?俺か、俺は自ら来た。
数年前妻が病気で他界した、子供は二人居るが其々独立し子供もいる。
一時、一緒に暮らさないか?と言われたが、断った。
ガキは嫌いだ。
面会に来たがっているが、来ても合わない。一人の方が気楽で良いからだ。
部屋に入ると、机の中にある木製の箱を開ける。
そこには、多少サビは出ているが 今でも十分使える旧式のターボライターと携帯灰
皿
が入っている。
兄貴が消えた後、俺は「その川」に行った。
そして、兄貴が消えたとされる場所、そこは 兄貴が転んで水没した場所。
をの横にある大岩に上り、見下ろすと 葦に絡みつき、流れに耐えているそれを見つ
けた。
満月のある夜、中々寝付けず幾度目かの寝返りをすると、ベットの横に立つ気配に目
が
覚めた。
「だれだ?」と声を掛けるも、応答は無い。
半身を起すと、そこには10歳位の男の子が立っていた。
「どこから来た?だれの孫だ、勝手に入って来るんじゃない、さっさと出て行け!」
怒鳴り散らし、再び寝に入るも・・ 出て行く気配が無く、子供はそこに居た。
「遊びに行こうよ、釣り・・ 上手いんだろ?」
起き上がり、不思議にその子の顔を見る。
「遊び?夜中だぞ。。 釣り?釣りと言ったか?」
コクンとうなずく
「誰から聞いた?釣か・・そうだな、釣りは好きだ」
「じゃあ、行こうよ!」と俺の手を引く。
「お前の両親は?爺さんか婆さんは誰だ?怒られるぞ」
「大丈夫」
そう言うと、俺のベットの下からホコリ塗れの釣り道具を引っ張りだし、
「さあ!行こうよ」と大いなる笑顔だ。
ホームでの生活が単調で、ウンザリしていた事もあり・・
又、孫程の子供に優しく誘われて、嫌な気分でもなく・・
若い頃の冒険心が少し蘇り、箪笥の奥底に眠る愛用のベスト、帽子を
かぶり、ホームを抜け出した。。
ホームに来た時以来、駐車場で風雨にさらされている愛車に道具を積み込み
「どうせ動くまい」と半ば諦めていたが、キーを挿すと軽快にエンジンが掛かる。
助手席にチョコンと座る子供をチラリと見た後、すべる妖に車は走り出した。
平日の夜中とは言え、車は殆ど走っておらず A川の上流部に1時間程度で
到着した。
月明かりが昼間の様に川を照らしていた。
誰に教わったのか、その子は見事なキャスティングでラインを操り、月明かりに
ライズするヤマメを釣り上げる。俺も負けじと、岩魚を釣り上げ あっと言う間に
時は過ぎた。
皆が起き出す頃には、ホームに戻り門前で子供と別れた。
その日から、毎夜・毎夜 決まった時間にその子は現れ、釣りに出掛けた。
「TOMOさんは、最近昼間は寝てばかりだな」
「そーなのよ・・でも、起きている時、笑顔になったし、少し優しくなった見たい
ね」
そんな噂が耳に入るが、気に留めない。
夜中に現れ、日の出と共に帰る少年・・
そんな事を毎日許す親がいるだろうか?事情があるにせよ、見知らぬ俺と毎晩
遊ぶ少年・・ オカシイ・・ 幽霊か?妖怪か?摩訶不思議な子供だ。
でも、そんな事はどうでも良い。
毎日が楽しくて仕方がない、昼まで眠り 起きてフライを巻き、夕方になると寝る。
夜中起き、釣りに行く。
ふっ と思うと、その少年。面影が誰かに似ている。凄く懐かしい誰かに。
そんな思いも、頭の中にある靄が晴れることも無く、歳は取りたくないものだな・・
と思いつつも、老眼鏡の先にある小さいフライと格闘していれば忘れてしまう。
そんな日が1月程経った頃。。。。
何時も如く、川で釣りをしていると・・
必要以外のことを喋らない少年、聞いた事も首を傾げるだけで回答しない無口な
少年が、自ら口を開いた。
「TOMOじいちゃん、コッチに来ない?」
「うん?コッチ?今横にいるだろうが・・」
その時、ハッ!と気がついた。 その少年の面影に・・ 兄・・兄貴だ。
「お、お前は兄。。」
首を横に振るものの、笑顔だ・・
「そりゃそうだ、兄貴なら80歳を越えている・・ でも・・ 兄貴の子供か孫か?」
コクンと頷き
「・・・・・孫」
「孫か・・兄は?生きているのか?何処にいる?どうして今まで出てこない?何をし
ている?」
タタミ掛ける様な質問の嵐に、困った顔をする少年・・
目を閉じ、靄の掛かった頭を整理する・・ 忽然と消えた兄貴・・ 痕跡も残さ
ず・・
「コッチに来ないか・・ そうか、コッチとはどこか分からんが、この世とは別の世
界か?」
コクンと頷く
「そこに、兄貴がいるのか?」
コクンと頷く
「元気・・なのか?」
コクンと頷く
頭が混乱し、動悸が激しくなった為、一端ホームに帰る事とした。
俺の部屋で・・
「お前さんが来た世界、兄貴が居る世界とはどこだ?」
首を傾げる
コッチに来ないか?との問いに心が大きく揺れ動く・・
行こう!この世界よりもキッと良いに決まっている!なにより兄貴がそこには居る。
又、釣りに行ける。まあ、俺より釣りは下手だがな・・
・・・・・・・・・・・ 父さん 一緒に暮らそう
・・・・・・・・・・・ じぃじ、一緒に釣りに行こうよ
・・・・・・・・・・・ 義父さん、一人じゃ不便ですし一緒にくらしましょう
息子夫婦と孫の顔が脳裏を過ぎる
「兄貴は・・ 兄貴は幸せか?」
「うん、幸せだよ。釣りも沢山行けるし、体も元気だよ」
「こんな世知柄い世よりも、自然も多い、人は・・だが、空気も美味い」
「又、兄弟で釣りに行こう、TOMO。長生きも出来るぞ」
「!!!・・・・・・」
少年の目を見つめる。
「兄・・ そうか・・・・ すまない、折角の誘いが俺は行けない」
「兄貴が居る世界が、どこか分からん。でも俺はこの世でやらねばならん
事を思い出したよ」
少年はコクンと頷くと、どこからか、大人サイズの「カゥボーイハット」と「眼鏡」
を取り出し、光輝く霧に包まれた。
見る見るその体が大きくなり、姿を消した頃の姿・・ 40歳前後の姿になった
「あ!そうだ! ライターと灰皿!あの後拾ったんだ!」
慌てて木箱から取り出そうとする。。
「お前にやるよ、でもタバコの吸い過ぎには注意しろよ。。じゃあな・・」
「あ・ああ兄貴! 忘れ、忘れていた・・」
と言い掛けるが、その姿は光に消えた・・
辺りは青白い月明かりに照らされた 俺の部屋。。。
「忘れていたことを思い出したよ、兄貴。 ありがとう」
と一人呟いた。
今も、俺はホームにいる。
しかし、今までとは違う。 孫を助手席に乗せ、日本全国の河川に赴き
「種の保存」「C&Rの重要性」を若い連中に説いて廻る日々。
とある、3月半ばの頃
「TOMOさん、お出掛けかい?」
「ああ、近くの小川迄ね、釣りに行って来ますよ」
「こんな時期にお魚釣れるのかい?」
「はは、この時期は初鮒と言ってね、卵を孕んだ大きな銀鮒が沢山釣れるんですよ」
菜の花がポツリ・ポツリと咲く小川に座り、愛用の竹竿を出すと、直ぐに銀鮒が釣れ
た。
ふっと横を見ると、小学生位の子供が 竹棒にスルメを付けて ザリガニを釣ってい
た。
水面に浮く、浮子に 気の早い ナツアカネが止まると、不安定な足場が揺れ、スー
と飛んで消えた。
こんな小川があるかい? 何時か三途の川で会ったら、話そうな、兄貴。
そんな思いから我に返り、ザリガニ釣りをしている子供に声を掛けた。
桜の咲くには少し早い 午後の日の事。
Kawatomb TOMO
Posted by Kawatombo Ken at 23:53│Comments(7)
│短編小説『幻想・川蜻蛉』
この記事へのコメント
TOMOさん、こんにちは。
私も年を取ったらこんな偏屈ジジイになりそうですよ(;^_^A
毎日近所の川で、のんびり釣糸を垂れる・・・
こんな老後を送れたら良いですね♪
PS.
Kenさんは、相変わらず釣バカ全開ですね!
気温-15度で釣に行くなんて、考えられませんよ(笑)
私も年を取ったらこんな偏屈ジジイになりそうですよ(;^_^A
毎日近所の川で、のんびり釣糸を垂れる・・・
こんな老後を送れたら良いですね♪
PS.
Kenさんは、相変わらず釣バカ全開ですね!
気温-15度で釣に行くなんて、考えられませんよ(笑)
Posted by さすらい人 at 2008年02月27日 12:38
TOMO、なかなか心温まる作品だね♪
俺がすでに死んでる所以外は、面白かったよ(;^^A
しかし菅野川の、あのエピソード一つから
よくぞここまで話を膨らませたものだね(^^)b
今度は生存しているお話をお願いね(笑)
俺がすでに死んでる所以外は、面白かったよ(;^^A
しかし菅野川の、あのエピソード一つから
よくぞここまで話を膨らませたものだね(^^)b
今度は生存しているお話をお願いね(笑)
Posted by お星様になったKen at 2008年02月27日 21:34
こんばんは
物語の中にどっぷりと引き込まれてしまいました
TOMOさんもKENさんも文才がおありでうらやましいです
年老いてものんびりと釣りが出来たら最高ですね
物語の中にどっぷりと引き込まれてしまいました
TOMOさんもKENさんも文才がおありでうらやましいです
年老いてものんびりと釣りが出来たら最高ですね
Posted by エビフライ番長 at 2008年02月28日 00:26
SA爺愛好会です
本当文章上手です
いつものGネタとは大違い
80代の自分・・・
想像もできないけれど、
恐らくニュータイプになって
サイド7でG計画を立ち上げて・・・
冗談です
以前養沢で見かけた御老人
スコットランド風にベレー帽を被った方でしたけど、
丁度その方の後ろから陽が指してきてて
後光が輝いているようで、優雅にバンブーを
振ってらっしゃった方
映画リバーランズ~の最後の老人のようで
かっこよかった~
あんな老人になりたいな・・・
老後は、岩手か養沢の畔に住むかな
本当文章上手です
いつものGネタとは大違い
80代の自分・・・
想像もできないけれど、
恐らくニュータイプになって
サイド7でG計画を立ち上げて・・・
冗談です
以前養沢で見かけた御老人
スコットランド風にベレー帽を被った方でしたけど、
丁度その方の後ろから陽が指してきてて
後光が輝いているようで、優雅にバンブーを
振ってらっしゃった方
映画リバーランズ~の最後の老人のようで
かっこよかった~
あんな老人になりたいな・・・
老後は、岩手か養沢の畔に住むかな
Posted by SAGE愛好会 at 2008年02月28日 12:50
兄貴の「うらしまん」のアナザーのつもりで書いたのですが(^^;
アナザーストーリではない!と一蹴。春茜の続き?として掲載して貰いました。 兄貴は一応生死不明って事でww
さすらい人さん>こんにちは。
フライマンって・・大方・・・ 今現在も・・ 偏屈ジジイが多いような・・
私も含め・・ 老後も、皆で解禁じゃ!って大騒ぎして居たいですねw
まあ、流石に-15℃の世界には今も今後もあまり行きたくないですが・・
★Kenさん>って兄貴か!
えぇ~ 死んでた方が話し膨らまし易いじゃん!
まあ、考えておきます(^^
エビフライ番長さん>毎回 ハンネを見る度・・タルタルソースが掛かった
エビフライが食べたくなるぅぅぅ! うぅ・・ 今週末食べに行こう・・
と、コメント頂いた内容とは全く違うレスでスミマセン(^^;
恐らく、80歳になっても、兄じゃ!解禁じゃ!いくべ・いくべ!
フガ・フガと入れ歯を飛ばしていると思います(^^;
白髪の老人軍団でフライフィッシング!良いですね!
SAGE愛好会さん>サイド3でセイラさん にぶたれたい・・ と妄想全開中。
【TOMOあなたなら出来るワ】 とも言われたい。
フライの似合う老人・・良いですね~
老後ですか。。自分は山梨が良いかな。 もしくは長野。
伊豆も良いな・・
ネタばれ>トワイライトゾーン(映画)のすぴるばーぐ監督のお話を
パクりました。 一番お気に入りの作品です。
アナザーストーリではない!と一蹴。春茜の続き?として掲載して貰いました。 兄貴は一応生死不明って事でww
さすらい人さん>こんにちは。
フライマンって・・大方・・・ 今現在も・・ 偏屈ジジイが多いような・・
私も含め・・ 老後も、皆で解禁じゃ!って大騒ぎして居たいですねw
まあ、流石に-15℃の世界には今も今後もあまり行きたくないですが・・
★Kenさん>って兄貴か!
えぇ~ 死んでた方が話し膨らまし易いじゃん!
まあ、考えておきます(^^
エビフライ番長さん>毎回 ハンネを見る度・・タルタルソースが掛かった
エビフライが食べたくなるぅぅぅ! うぅ・・ 今週末食べに行こう・・
と、コメント頂いた内容とは全く違うレスでスミマセン(^^;
恐らく、80歳になっても、兄じゃ!解禁じゃ!いくべ・いくべ!
フガ・フガと入れ歯を飛ばしていると思います(^^;
白髪の老人軍団でフライフィッシング!良いですね!
SAGE愛好会さん>サイド3でセイラさん にぶたれたい・・ と妄想全開中。
【TOMOあなたなら出来るワ】 とも言われたい。
フライの似合う老人・・良いですね~
老後ですか。。自分は山梨が良いかな。 もしくは長野。
伊豆も良いな・・
ネタばれ>トワイライトゾーン(映画)のすぴるばーぐ監督のお話を
パクりました。 一番お気に入りの作品です。
Posted by TOMO at 2008年02月28日 13:44
本当に心温まる物語ですね~!
ところで、KenさんTOMOさんご兄弟は
仲が良さそうですが、喧嘩はしませんか?
私tobitani兄弟も仲は良いのですが、
時々大喧嘩をやってしまいます。(汗)
7年前実家に帰省した或る晩、殴りあいの
大喧嘩をし、翌日は早朝から青タン赤タンだらけ
の顔で2人仲良くヤマメ釣りに出かけました。
もう1人の弟と3人の女房連中は、「あの2人
本当に仲いいのかぁ~?」と首を捻って
いたらしいです。(笑)
私、3/1は“仲良く”兄弟釣行の予定です。
TOMOさんにあやかって、1尾は釣りたいです~
ところで、KenさんTOMOさんご兄弟は
仲が良さそうですが、喧嘩はしませんか?
私tobitani兄弟も仲は良いのですが、
時々大喧嘩をやってしまいます。(汗)
7年前実家に帰省した或る晩、殴りあいの
大喧嘩をし、翌日は早朝から青タン赤タンだらけ
の顔で2人仲良くヤマメ釣りに出かけました。
もう1人の弟と3人の女房連中は、「あの2人
本当に仲いいのかぁ~?」と首を捻って
いたらしいです。(笑)
私、3/1は“仲良く”兄弟釣行の予定です。
TOMOさんにあやかって、1尾は釣りたいです~
Posted by tobitani at 2008年02月28日 14:14
喧嘩はしますよw
俺の育てた肉食ったー!とか(マジ
最後のエビフライ貰ったー!とか(マジ
殴り合いは・・中学の頃が最後かね?>兄ぃ
言い争い?口喧嘩はしますね。。今でもw
殴り合いは・・ 一応、私 段持ちなので。。(^^;
空手の有段者の傷害事件が【銃刀法違反】になる・・と言うのは
都市伝説。そんな事はありません。
でも、何故か段を取ると県警に登録されます。何故だろう・・??
俺の育てた肉食ったー!とか(マジ
最後のエビフライ貰ったー!とか(マジ
殴り合いは・・中学の頃が最後かね?>兄ぃ
言い争い?口喧嘩はしますね。。今でもw
殴り合いは・・ 一応、私 段持ちなので。。(^^;
空手の有段者の傷害事件が【銃刀法違反】になる・・と言うのは
都市伝説。そんな事はありません。
でも、何故か段を取ると県警に登録されます。何故だろう・・??
Posted by TOMO at 2008年02月29日 17:37
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